労働者文学会 第2回生涯現役の会〉

窪田 聡『うた=時代を語る』
~歌を聴きながらみんなで語る~


2025年4月13日(日)
14時~17時

主催:労働者文学会
共催:日本音楽協議会

本郷文化フォーラム
(丸の内線・大江戸線「本郷三丁目」下車5分)
参加費1000円(懇親会別途3000円)

要予約
080-5506-2081(首藤・労働者文学会)
sjs20613@jcom.zap.ne.jp
090-7945-6400(坂口・日本音楽協議会)


【HPコラム2025・1】

窪田聡さんを知っていますか

村松孝明
 かあさんが 夜なべをして
 袋編んでくれた


 という、かあさんの歌は多くの人に親しまれ歌われてきました。しかし、作詞した人は? 作曲した人は? となるとそれほど知られていないかもしれません。作詞・作曲は同じ人物で窪田聡さんです。窪田さんは1935年生まれの今年で丁度90歳になります。今も元気に音楽活動をしています。かあさんの歌は1956年2月『うたごえ新聞』に発表されました。来年の2月に「かあさんの歌」70年記念コンサートが計画されています。
 1955年(昭和30年)ごろから労働運動や学生運動の高まりに連れて、歌声運動も盛り上がりました。その中心を担ったのは、各地に誕生した歌声喫茶でした。かあさんの歌はその歌声喫茶から、全国に広まったと思われます。それがずっと歌い継がれています。レコーディングした歌手も多く、ペギー葉山・ダークダックス・倍賞千恵子・岩崎宏美など多数います。音楽の教科書にも載り、学校でも歌われるようになりました。2007年には「日本の歌百選」にも「荒城の月」「上を向いて歩こう」「世界に一つだけの花」などと一緒に選ばれました。

 窪田さんは日本音楽協会(日音協)で、事務局次長として音楽運動の中心を担いました。日音協は1965年旧総評系の労働組合が中心となって設立しました。初代会長は芥川也寸志です。日音協は、つくり、うたい、ひろめ、つなぎあう、をスローガンのもと、既成の音楽ではなく自ら表現する労働者の育成に努めてきました。なかでも日音協主催のはたらくものの音楽祭では、中央本部の出し物として『統一企画』作品を創作し上演してきました。窪田さんはその中心で働きました。私も台本作成に参加して大変勉強させてもらいました。
 その後、瀬戸内海に面した牛窓町(瀬戸内市)に移転して、そこを拠点に音楽活動を展開することになります。音楽を主とした企画出版する《鈍工房》を運営し、隣接する小ホール《自由空間DON》では音楽集会「窪田聡・車座コンサート」の定例会を開催。そのほか出前コンサートなどで全国を飛び回って活躍してきました。

 その窪田聡さんは我が労働者文学会の古くからの会員です。
 労働者文学会では生涯現役の会を主催しています。第一回は今年で102歳になる福田玲三さんでした。福田さんは国労本部の書記として関わった経験から、「生涯で一番貴重な経験(松川事件)と新しい戦前の兆候」と題して講演しました。予定時間をオーバーして、年齢を感じさせない熱弁でした。東京新聞は見開きで何枚もの写真を付けて報じました。第二回は窪田聡さんに決まり、今から楽しみです。日時は4月13日(日)14時~17時・場所は本郷文化フォーラム(東京・本郷三丁目)。