《VS対談》2

 

第弐部。そして、女の子の思考は瞑想する。

 

龍那「わぁーい♪。たべよ、たべよ。・・・・(モグモグ)・・・(ゴクゴク)・・・・

(モグモグ)・・・なあ、この御菓子美味しいな。麻莉菜ちゃん、今度お家の人にレシピ

聞いてもいいか?。」

麻莉菜「うん、いいよ。今度案内してあげる。私のお客様が来るとお母さん安心するし」

麻桜「麻莉菜は箱入り娘だから、可愛がられてるものね」

龍那「いいなあ。お菓子屋さん家・・・・(羨望)。甘い物食べ放題・・・。そういえば、

オレの義母さん達も オレが友達連れてくると喜ぶみたいだな。こないだ、今度の帰省の時

はぜ―――ったいに京一を連れてこいって言ってたから。」

麻莉菜「いいなぁ。龍那ちゃんとこ、反対されてないんだ。私はこれからお母さんに

京一君を認めてもらわないといけないの…」

麻桜「かなり困難よね。それって…麻莉菜の所のお母さんってあの犬神先生はおろか

岩山先生までが恐れる人だから…」

龍那「認めて貰うって、何をだ、麻莉菜ちゃん?。別に義母さんに認めて貰わなくても、

京一がオレの相棒なのは変らないぞ。そこに関しては、京一本人以外の誰が

なんと言ったって、オレ譲る気はないもんね。京一が嫌だっていうんなら・・・・

泣いちゃうけどさ。それに麻桜姉さん。オレんところの義母さんも畏れられてるって

いうんなら、麻莉菜ちゃんの所に負けてないぞ。なんせ、あの鳴滝先生がビビって

実家に近づかない位だから。なんでも、オレ達の父さんが死んだ時には、怒髪天

を抜いて激怒ったあげく、オレ達連れて帰国した人たちの所に殴り込んで、その場にいた

人たちの内の何人かを(注:神夷師匠・龍蔵院師匠・鳴滝先生。龍山先生とたか子先生は

辛うじて難を逃れた模様)まとめて全治3ヶ月にしてオレを奪い取ってきたそうだから。」

麻莉菜「奪い取ってきた?。なんでそんな事をするの?。だって、龍那ちゃんの本当の

お父さんって、お母さんの弟なんでしょ?龍那ちゃん達を引き取るのに問題は何も

ないでしょう?」

麻桜「そうね、あたしの所みたいに、血縁が全くないっていうなら、ともかく…。普通、

親戚が引き取るのが一般的よね」

龍那「・・・・うーん。なんでも、父さんの遺言状が、何故か直接義母さんの方に

届いてたらしくてさ。日本に帰ってきた龍山のおじいちゃんと鳴滝センセが、知らずに

全然別のヒトにオレを養子に出そうとしちゃったらしい。そんで、元々父さんと母さんの

死亡報告すら実家に寄越さなかった鳴滝センセに煮詰まってた義母さんがブチ切れ

ちゃったんだって。大惨事になった聞いてるよ。

他のヒトはそのとばっちり喰らったみたいだ。なんせ、義母さん、父さんばかりか母さん

も溺愛してたらしいから。・・・・去年の一件の時も、義母さん、オレが道場に無断で

一泊した事とか怪我した事で無茶苦茶怒って、あの拳武館の道場消滅させちゃったもん。

おかげで、冬休みの間東京の道場の方に通ってたんだよ、オレ。 」

麻桜「拳武館道場を消滅…。確かに本部と違って、人数も少ないけど…。でも、かなり

腕のたつ人がいたはずよ」

麻莉菜「龍那ちゃんのお母さんって…すごいのねぇ…。うちのお母さんも、何でか

判らないけど、皆が凄い人だって言うけど…。でも、それより凄い人なんだよね」

龍那「そっかなあ・・・・。犬神センセがビビるくらいなんだから。麻莉菜ちゃんの

お母さんもうちの義母さんと互角の勝負ができると思うぞ。ということは、深青お母さん

とも互角ってことだよな。ふにゅ。楽しそうだ♪。」

麻桜「…良かった…あたし、まだ普通の両親に育てられてて…」(しみじみと)

麻莉菜「あたしのお母さん、普通じゃなかったの!?」(軽いパニックに陥ったらしい)

麻桜「麻莉菜、少し落ちついて…」

麻莉菜「京一君にあきれられたらどうしよう…」

麻桜「・・・・・・・。(結局、そこにいきつくのね…)」

龍那「大丈夫だって。その程度で呆れて逃げ出す根性なしじゃないハズだもん、オレ達の

相棒はさ。そこんとこは自分の京一を信用してもイイと思うぞ。タマ曰く、『京一はね、

《親と【寸止め】とどっちが怖い?!》と聞かれたら、迷わず「【寸止め】だぁぁぁ!!」って

いうよ、きっと。』って言ってたから。・・・ところで、【寸止め】って何だ?、

麻桜姉さん。」

麻桜(分厚い辞書を差し出しながら「人に聞いてばかりいないで、たまには自分で調べて

ごらん」

(ニコニコ笑いながら言ってるが、横で麻莉菜が怯えている)

麻莉菜「・・・・・。(怖い…麻桜さんがあの笑い方してる…)龍那ちゃん…ちょっと…」

(龍那をこっそりと手招きする。)

龍那(麻桜から渡された辞書を開きながら・・・)「・・・・えーと、・・・す・・・す・・・。

うにゅ?!、何だ、麻莉菜ちゃん??。」

麻莉菜「あのね、麻桜さんの神経をこれ以上、逆なでしないで…。前にあの笑い方が出た

時、ちょっかいかけてた別の京一君が半死半生の目にあったの。だから…。あたし、

機嫌を直してもらう為の物を買ってくるから、その間だけお願いね。」

(急ぎ足で出ていく)

龍那「・・・・・。どしたんだろ、麻利菜ちゃん?。《麻桜姉さんのあの笑い》 って何だ?。

まあいいや、えーっと、す、す、・・・・すん・・・すん・・・。」(そのまま辞書に

没頭)

麻桜「判ったの?龍那。一つの言葉を調べるのにそんなにかからないわよね?。

(まだ笑ったまま)早くしなさいね。(背中からおどろ線が立ち上りかけている)

龍那「・・・・ねえ、麻桜姉さん。この辞書には載ってないみたいだぞ。ほら、

《寸刻み》とか《寸足らず》っていうのはあるけど、《寸止め》ってのってないよ。

他にもっと厚い辞書ないのかな?。」

麻桜「『広辞苑』でも『イミダス』でも『武術用語辞典』でも、好きなのを選びなさい」

麻莉菜 (ぱたぱたと部屋に走りこんできて)「麻桜さん!前に飲んで美味しかったって

言ってたワイン、買ってきたの!。ついでに、珍しいチーズも!食べて!!」

(そう言って、麻桜の前に買ってきたものを差し出す。)

麻桜「あら、麻莉菜。覚えていてくれたの?」

麻莉菜「(こくこくと頷きながら)ほら、見つけても、京一君が飲んじゃうから、

なかなか、買えないって言ってたじゃない。今なら、京一君もいないから大丈夫よ」

龍那「あっ☆!!、おっさけーぇ♪。麻莉菜ちゃん、オレも欲しい!。」

麻莉菜「いいけど…(麻桜の様子を伺いながら…)じゃ、少しだけね」

(グラスにワインを注いで、二人に手渡す。)

麻桜「本当にこのワイン、美味しいのよね。微かに甘くて。あら、このチーズ、ワインの

匂いがするのね」

龍那「わーい♪。(ゴクゴク)。・・・・・・うにゃ?!。んにゃにゃ・・・・。」

麻莉菜「龍那ちゃん!?」

麻桜「放っときなさい。酔っ払っただけだから」

麻莉菜「でも…」(少し心配そうに龍那を見ている。)

龍那「にゃららら〜♪。うにゃぁ。・・・・・みんにゃ、だいにゅきぃ〜♪だにょ。」

(突如、麻桜に抱きついて、《ほっぺスリスリ攻撃》☆!)

麻莉菜「完全に酔っ払ってる…ね」

麻桜「まったくしょうがないわね。(動じる様子もない)麻莉菜、水を持ってきて」

麻莉菜「あ…はい!」

(麻桜は抱きつかれたまま、ワインを飲んでいる。)

麻莉菜「麻桜さん、お水」

麻桜「ありがとう。(ワイングラスをテーブルに置いて、それを受け取る)龍那、ほら、

水を飲みなさい」

龍那「うにゃぁ〜ぁん。(ゴロゴロ・スリスリ)それ、いやなにょ。冷たいのいやにゃ。もっと

赤いの欲しいにゃ。(避けるように、こんどは麻莉菜の方にスリスリ)。すきなのにゃ。

はにゃぁ〜♪。」

麻桜「麻莉菜…冷蔵庫に葡萄ジュースが入ってるから持ってきて」

麻莉菜「うん…」

(冷蔵庫の中から、ジュースを持ってくる。)

麻桜「ほら、龍那。赤いのよ。飲みなさい」

龍那「(素直にグビグビ)・・・・ぷはぁ。うにゅ、甘くておいしいにょ。もっとこれ

欲しいにゅ。欲しいにゅ。にゃあ、まりにゃちゃん、もっとぉぉ 。(スリスリ)」

麻莉菜「りゅ…龍那ちゃん…」

麻桜「しかたないわね、まったく…。麻莉菜、もう少しあげてちょうだい」

麻莉菜「うん、龍那ちゃん、飲んで」

( 龍那の口元にグラスを持っていく。)

麻莉菜「それにしても、麻桜さん。なんで、こんなに詳しいの?」

麻桜「酔っ払った京一の世話をするのは、いつもあたしだったからね。馴れたわ」

龍那(満足したのか・・・)「・・・・・うにゅう。もう眠いにゃ。・・・寝るにょ。

みゃーは何処なのにゃ。みゃーがないと眠れないにょ。まりにゃちゃん、みゃーはぁ??。」

麻莉菜「みゃー?みゃーって何?麻桜さん、知ってる?」

麻桜「さあ…」(龍那を見て首を傾げる。)

龍那「みゃー、どこにゃ?。みゃーを抱っこしてないと、眠れないにゃ。みゃーぁぁ・・・。

みゃーいない・・・(涙)。みゃーどこどこ??。(エグエグ)」

麻桜「何を言ってるのかしら」

麻莉菜「龍那ちゃん、みゃーって何?龍那ちゃん?」

龍那「・・・・・みゃーはみゃーなにょら。手触りが京一と同じなにょ。だから、

みゃーなにょ。だから、木刀背負ってるにょ。だから、抱いてねるのにゃ。フカフカ

にゃんだ。みゃーどこぉぉ・・・・。(グスッ)」

麻桜「手触りが…」

麻莉菜「京一君と一緒?…それに木刀を背負ってるって…」

麻桜「一体、何のこと?第一、抱いて寝るって…ちょっと、龍那!?」

龍那「・・・・だから、みゃーはみゃーにゃにょ。フカフカにゃにょ。京一と同じ茶色の

ふさふさぁ・・・。うにゅ。しょうがないから、まりにゃちゃん、代わりして♪。

ぎゅっ☆にゃにょら。」

(そういって、麻莉菜を抱きしめる。)

麻莉菜「り…龍那ちゃん!?」

(困り果てて、麻桜を見る)

麻桜「しょうがないわね。まったく…(溜息まじりに)龍那、起きなさい。龍那 ?」

龍那「・・・・・・・・zzzzzz。」

(既に爆睡中。もちろん、麻莉菜をギュッしたまま)

麻莉菜「ど…どうしよう…」

麻桜「仕方ないから、起きるまでそのままにしときなさい」

麻莉菜「えッ?ええッ!?」

龍那「(寝ぼけたまま)zzz・・・・うにゅ。ここ(麻莉菜の胸)あんまり柔らかく

ないにゃ。さっきの方がフカフカしてたにょ。・・・うにゅう・・・・。zzzz」

(寝言らしい)

麻莉菜「さっきの方がふかふかって…柔らかくないって…そりゃ、あたし、胸…あんまり

大きくないけど…」

麻桜「いちいち気にしないの。どうせ、酔っ払いの戯言よ」

( まだワインを飲みながら。)

龍那「(まだ寝ぼけたまま)・・・にゅにゅ。もっと柔らかい方がいいにょ。・・・・

(イキナリ麻桜に抱きつき直して)・・・うにゅ。フカフカにゃ。うきゅ♪・・・・

zzzzz。」

麻桜「もう、危ないわね。まったく…(やはり動じる様子もなく、その体勢でワインを

飲み続ける)」

麻莉菜「そりゃ、麻桜さんみたいにスタイル良くないけど…でも…(泣き出す)」

麻桜「いい加減にしなさいって。あんな言葉を気にしてたらしょうがないでしょう?

京一に言われたわけでもないんだから」

麻莉菜「き…京一君はそんな事言わないけど…でも、やっぱりスタイル良い方が…

えぐっ…いいに決まって…」

龍那「・・・zzz。うにゅ。京一もヌクヌク・フカフカがいいにょら。ここはフカフカ。

いい気持ちにゃろぉ・・・・。・・・・zzz・・・。」

麻莉菜「やっぱり…そうなんだ…」

麻桜「龍那…(ワイングラスをテーブルの上に置いてから)寝ぼけるのもいい加減に

しなさい!」

頭に肘打ちを思いきり食らわす。

ボカッ★

龍那「ふぎゃあぁぁぁ☆。・・・・うきゅきゅう。い、痛いよぉ。・・・・な、 なんだ?!。

敵襲か??。・・・・はにゃ??。」

麻桜「一体、どこにあたし達3人が揃ってるのに、襲ってくる馬鹿がいるってのよ。

そんな命知らずの顔、拝んでみたいくらいだわ。ほら、さっさと起きなさい」

麻莉菜「り…龍那ちゃん…ひどい…」

龍那「はにゃ??。えっ、な、何で麻莉菜ちゃんが泣いてるんだ??。みゅにに・・・・?、

あうううう。あったま痛いにゃぁ〜(泣)。なんでガンガンするんだぁ。うにゅ〜ん(涙)。」

麻桜「龍那、あんたはしばらく飲酒禁止!少し反省しなさい。ほら、麻莉菜、あんたも

いい加減泣き止みなさい」

麻莉菜「あ…あたし…顔を洗ってくる…」(涙を拭って洗面所に走っていく。)

龍那「・・・あうう。頭痛いよぉぉ。麻桜姉さん、ちょっと声を落してくれ。ガンガン

響くよぉ。」

麻桜「何を言ってるの?この酔っ払いが…(地を這うような低〜い声で)もう一発

食らいたい?」

龍那「いやだよぉ(泣)。・・・って、なに?、オレの頭痛いのって、麻桜姉さんに

殴られたのか??。」

麻莉菜「目が醒めないなら、遠慮なく言いなさい。殴ってあげるから」

( 握り拳を龍那の目の前に持っていく。)

龍那「・・・・(汗)。だから、殴られなくっても、もう頭痛いって、麻桜姉さん。第一、

酔っ払いってどういう意味だ??。オレ、結構お酒は強い方だぞ。」

(↑注:実は、強いのは日本酒限定。洋酒系は無茶苦茶弱い)

麻桜「さっき、麻莉菜やあたしに何をしたか覚えてるなら、言ってごらん?抱き着いて

寝たのは、酔っ払ってなかったって言うなら、どうしてそんな真似をしたか細かく説明

してみなさい。あたしが納得できたら、殴るのは止めてあげてもいいわよ」

龍那「え―――っっ。でも、寝ている間のことなんて、わかんないもん。」

麻桜「あんたはこんな早い時間から何もなくて寝るのか!?人がせっかくいい気分で

ワインを飲んでたのに中断させておいて!!」

龍那「お昼寝ならするもん。実家ではよくやってたぞ。縁側に干したフカフカ、ぽかぽか

のお布団の上で昼寝するのって、すんごく気持ちイイんだぞ。東京来てからあれが

できないのは、結構悲しいんだ。うきゅ。だから、何でオレが麻桜姉さんの邪魔しなきゃ

いけないんだよ。オレ、無実だもん。」

麻桜「この場の何処に、ぽかぽかのお布団があるの?あんたが抱き着いて寝てたのは

麻莉菜とあたしだ!。おまけにみゃーがどうのこうのって、訳の判らない事を口走って!」

龍那「ええ―――――ッッ!!。みゃ、みゃーのことって、なんで・・・・。オレ・・・・、

そんな・・・。うきゅきゅ。どうしよう、恥ずかしいよぉぉぉ。(ポッ)」

麻桜「判った!?理解したなら、するべき事があるでしょう!」

麻莉菜「麻桜さん…二人ともどうしたの…?」

(少し怯えてるのか、扉の所から顔を出して)

龍那「あっ、ちょうど良かった麻莉菜ちゃんも、二人ともお願いだよ。・・・・ あのね、

頼むからオレがぬいぐるみの《みゃー》を毎晩抱っこして寝てるって、京一にバラさない

でくれ。恥ずかしいから。こんなことバレたら、京一に呆れられちゃうもん。女々しい

ヤツって・・・。」

麻莉菜「ぬいぐるみだったの…?みゃーって…」

麻桜「木刀を背負ったぬいぐるみ…何か、嫌かも…」

(二人とも想像して、顔を見合わせて、溜息をつく)

麻莉菜「別に、ばらしたりはしないけど…」

龍那「・・・(ホッ)。よかった。いや、だってなんか落ち着かないんだもん、一人で寝る

のって。だから、つい抱っこしちゃうらしいんだな。おかげで、修学旅行の時はエライ

ことになっちゃった。(←『君がねむらせない』参照。京一の布団に寝ぼけて潜り込んだ)

ちなみに、みゃーっていうのは、後からつけたんだよ。あの、深青お母さんの呼び方が

可愛いなあって思ったから。(←『蓬莱寺くん家の家庭の事情@』参照。京一の愛称。)

フサフサが京一の髪の毛の感触に似てるんだ。うきゅ(ポッ)。」

麻桜「フサフサ…もしかして…それ…」

麻莉菜「ライオン…?」

龍那「うん。こーれくらいの(殆ど等身大)のライオンのぬいぐるみなんだ。目も

クリッとしてて可愛いんだぞ。蒼いリボンと木刀もってる。いや、両方とも付けたのは

オレなんだけど・・・。」

麻莉菜「確かに可愛いけど…あたし、想像したくない…(理解の範疇を超えたらしい)

麻桜さん、判る?」

麻桜「麻莉菜…あたしに聞かないで…」

龍那「(二人の様子にまったく気づかず)・・・シロと一緒に、あっ、シロっていうのは

白いトラのぬいぐるみなんだけどさ。シロを枕にして、みゃーを抱っこしてねると、

すんごく気持ちイイんだ。サハスーラって感じ。(テヘッ)」

麻莉菜「サハスーラ…」

麻桜「つまり…京一と醍醐君の代りなわけね…(脱力して座りこむ) 」

麻莉菜「あたし…龍那ちゃんが判らなくなってきた…」

龍那「うにゅ?。どしたんだ、二人とも??。オレ、なんか変な事言ったか?。」

麻桜「何かこの話題を続ける気力がなくなってきたわ」

麻莉菜「あたしも賛成…。何か、他の話題を…」

龍那「他の話題ねえ。・・・・うにゅ。まだタマから預かってきたカンペは

あるんだけどさ、止めた方が良さそう・・・なんてオレ思うんなんだけど・・・。

どうする?。」

麻桜「何があるか確認してからにするわ」

麻莉菜「そうだよね…いくら何でも、そんな…」

龍那「えーっと・・・・。《その2.京一がもし浮気をした場合、貴方はどうしますか?。もし、

制裁するなら、具体的な方法まで確認のこと。》うきゅっ。タマのヤツ、なんて嫌なネタ

をふってくるんだ。(怒)」

麻桜「京一が浮気?そんなふざけた真似をしたら、半殺しにして、中国の奥地に捨てて、

帰ってくるに決まってるじゃない。それ以外の何があるって言うの。まぁ、その後で、

兄さんや皆に、もっとひどい目にあうと思うけど」

麻莉菜「そんなの…考えた事ない…」(確かに麻莉菜はそうだろう)

龍那「そりゃ、麻莉菜ちゃんのところの京一は《近来稀に見る純情一途君》で

《鋼鉄の理性魂》の持ち主って言われてるんだろ。まず、浮気なんてしないだろうけどさ。

俺だったら、浮気を考えた時点で両手足へし折って浮気実効不可能に追い込むよ。

麻桜姉さんみたいに捨ててきたりしないんだ。だって、勿体無いじゃないか。

捨てちゃって誰か別の人に拾われるくらいなら、浮気なんて考えるのも怖いってくらい、

徹底的に教育的指導をする。いくら猿でも、学習能力くらいはあるだろ。」

麻桜「龍那の所の京一が浮気するとは思えないけど…」

麻莉菜「うん、絶対にしないよね」

龍那「そんなのわかんないよ。京一は根っからの女好きだもん。今だって、アン子ちゃん

とか、摩紀ちゃんとか、オレ、気が気じゃなくって・・・・(ハアッ)。」

麻桜「アン子と…摩紀ちゃん?。それこそ無用な心配だと思うけど…

(麻莉菜に袖を引っ張られる)何?麻莉菜?」

麻莉菜「摩紀ちゃんって…誰?」

龍那「へっ?!。・・・・あれ?。オレ、なんで知ってるんだろう・・・。麻紀ちゃんて、

誰だったっけ?。」

麻桜「摩紀ちゃんって、あの子でしょ。京一が転がり込んだ小料理屋の」

麻莉菜「小料理屋?転がり込んだ?」

龍那「転がり込んだってっていうのか?。あれって、拾われたんだろ、そこの家の子に。」

麻桜「同じようなものでしょう。おまけに厄介事を一つ増やして帰ってくるなんて」

麻莉菜「ねぇ、何の事?良く判らないんだけど?」

龍那「(すごーく嫌そうに)・・・・【餓狼】の時の話みたいだよ。(正確には秘剣行】)

オレは、まだ話しか聞いたことないけど。」

麻莉菜「???【餓狼】?【秘剣行】?一体、何があったの?」

麻桜「ああ、麻莉菜はまだ知らないのよね。京一が、よそ様のトラブルに首を突っ込んで、

あたしまでそれに巻き込まれるって事があるのよ」(かなり違うぞ。それとも、麻桜に

とってはそれ位のことでしかなかったのか?)

龍那「麻桜姉さん、それ多分違うんじゃないかな?。こないだ、オレんところの【予告編】

みた限りじゃ、俺たちの厄介事に京一が真っ先に引っかかったって感じだろ。そんで、

ついでにまた別の厄介事も拾っちゃったって言う感じらしいから。タマが『東京一星の

巡りの悪い男にランクアップ決定だね』とか言ってたもん。実はアイツって、厄介事が

好きなのかもしれないな。」

麻桜「チンピラとの揉め事にあたしまで巻き込まないで欲しいわ。おかげでせっかくの

休日が潰れたんだから」

龍那「・・・・・・。(だから、京一の所為じゃないと思うんだけどなあ)・・・、って

感じなんだけど、大体わかったか、麻莉菜ちゃん?。」

麻莉菜「京一君が厄介事に巻き込まれて、誰かと揉めるって事は判ったんだけど…」

麻桜「まぁ、それも正解よね」

龍那「・・・・・。(正解なのかなあ?)とりあえず、オレたちは覚悟しといた方がイイ

ってことだよ。」

麻莉菜「覚悟…?厄介事に巻き込まれるのは、いつもの事だから…。それに、

どっちかって言うと、あたしの方が巻き込んでる気がする…」

龍那「あっ、それはそうかも。身に覚えあるんで、オレにもちょっと耳に痛い言葉だなあ。

だから、アイツの心変わりに怯えるだけどさ。見捨てられたらどうしようって。」

麻桜「見捨てる?龍那を誰が?」(まだ、ワインを飲んでます)

麻莉菜「それだけは、絶対ないと思う…。あたしが幼すぎて、京一君に見捨てられる事は

あるかもしれないけど…」

龍那「それこそ、ないだろ。だって、麻莉菜ちゃんはオレと違って、京一の好きな普通の

可愛い女の子じゃないか。オレ、半分女じゃないもん。」

麻桜「だから、その後ろ向きな考え方をいいかげん止めなさい」

麻莉菜「そうよ、龍那ちゃんは何処から見ても素敵な女の子なのに…」

龍那「後ろ向きじゃないもん。本当のことだもん。・・・・オレ、本当の男に生まれた

かったなあ。」

麻桜「なんでよ…」

麻莉菜「京一君が悲しむ事ばかり言っちゃ駄目だよ」

龍那「だって、男だったら、こんな風に京一の浮気の心配しなくていいし。捨てられる

って悩まなくてもいいじゃないか。強い相棒なら、男の方が言いに決まってる。だいたい、

男の方が強いはずだろ。符咒封禄でも、女主のほうが弱くて使い勝手悪いじゃないか。」

麻桜「馬鹿、そんなことある訳ないでしょ。誰が決めたの、男の方が女より強いって。

あたし達、醍醐君だって倒したじゃない」

麻莉菜「お母さんが良く言ってたの。女の子の方が男の子より、得なんだって。強くも

なれるし、綺麗に着飾る事もできる。それだけで倍は得してるって」

龍那「オレ、着飾っても嬉しくないよ。京一が「似合う」って誉めてくれた時は嬉しい

けどさ。胸も邪魔臭いし、重いし、肩こるし。綺麗って言われるより、強くて頼りになる

って言われる方が全然いいや。」

麻莉菜「でも、京一君が誉めてくれた時は、嬉しかったんでしょう?。それって、京一君

には綺麗になった龍那ちゃんを見てもらいたいからじゃないの?」

麻桜「龍那、男が着飾ってるの見て、嬉しい?」

龍那「男でも女でも、オレ以外の他人が綺麗にしてるのを見るのは、嬉しいっていうより

は楽しいよ。京一の文化祭の時の格好、オレすごく気に入ってるもん。それから、

麻莉菜ちゃん。オレは綺麗になったオレを見て欲しかったんじゃなくて、単純に

誉められたのが嬉しかったんだ。レオタードの時みたいに眼を背けられたら、すっごく

悲しいじゃないか。」

麻桜「その誤解がまだあったのね…」

麻莉菜「龍那ちゃん、あれは眼を背けたんじゃないよ。龍那ちゃんに凄く似合ってたから、

見る事ができなかっただけだよ…?」

麻桜「麻莉菜。これ以上、言葉で説得するのは無理みたいね(ついに諦めたらしい)

京一でも連れてきて、本心を言わせた方が早いわ」

龍那「・・・・連れてくるって、うちの京一を??。麻桜姉さん、マジ?!!。」

麻桜「だって、そうしないと話が進まないじゃないの」

麻莉菜「それが無理なら、電話でもいいけど…(既に受話器を抱えてる) 」

龍那「?!。ちょ、ちょっと麻桜姉さん、駄目だよ。イキナリ京一に電話なんかかけちゃ

駄目だぁぁぁぁぁ!!!。」

(といいつつ、拳に【氣】が溜まる)

麻桜「こら!何、攻撃体勢に入ってるの!!」

麻莉菜「龍那ちゃん、駄目だって…!」

龍那(麻莉菜に羽交い絞めにされてジタバタ)「駄目だったら駄目だぁぁぁ。オレが

そんな惰弱なこと言ってたなんて京一に知られたら、とっても困る。どうしてもやるって

いうんなら、ここでグレてやるぅぅぅぅ(泣)。」

麻桜「じゃ、誰ならいいの?朱日さん?それとも深青さん?」

麻莉菜「グレたりしたら、うちのお母さんの教育的指導が入るよ?それでもいいの?」

龍那「教育的指導なら、うちの義母さんの方が怖いやい!。それに、深青お母さんも

朱日さんも駄目!!。深青お母さんは京一に、朱日さんは翡翠にバレちゃう。」

麻桜「じゃ、弦月は?」

麻莉菜「岩山先生でも大丈夫だと思うけど…」

龍那「ユエも駄目!。オレのアニキとしても面子が丸潰れになるよ。んな、惰弱なこと

言ってったってバレたら。たか子センセもヤダ☆。こっちは義母さんにバレる。」

麻桜「お母さんにばれたから、どうだって言うの?」

麻莉菜「むしろ喜んでくれると思うよ。龍那ちゃんのお母さんなら…」

龍那「駄目なんだ。義母さん、ことオレが絡むとタガがバズレちゃうから、京一に変な

被害がいったら困る。さらに、義母さんから義姉様たちに何か通達でもいったら、

規模3倍増で騒ぎが大きくなっちゃうじゃないか。(汗)」

麻桜「被害の意味が…」

麻莉菜「うん、違うと思う。むしろ、その被害なら、京一君、喜ぶと思う…」

(顔を見合わせながら頷きあう。)

麻莉菜「だって、あたしの所みたいに反対されるわけじゃないんだもの…」

龍那「・・・??。反対??。何のことだ、麻莉菜ちゃん。被害っていうのは、主に

オレへの被害だぞ。きっと、義姉さまたちと義母さん総がかりで、京一を拉致してオレの

単独ファッションショーをするぞ。そんで、京一が似合うっていうまで、それが続くんだ。

そんなの冗談じゃない!!。」

麻桜「良いじゃない、別に。京一なら、最初の一着で似合うって言うわよ。返って

惚れ直すんじゃない?」

麻莉菜「京一君が似合うって言ってくれるならいいんでしょ?龍那ちゃん…」

龍那「・・・・そりゃ、嬉しいけど・・・・・(汗)。でも、着せ替え人形になるのは

嫌だもん。賭けてもいいぞ、たとえ京一が一着目で似合うって言ったって 、そのあと

20着くらいはそのまま着せ替え続行だ。そんで、20着全部を京一に無理やりに似合う

って言わせるんだ。(ゾーッ)」

麻桜「だから、無理やりじゃないわよ」

麻莉菜「京一君、本心で言うと思うよ」

龍那「例え本心で言われても、20着全部だとちょっと疑問だぞ。麻桜姉さんは、

嬉しいのか?。着たくない服を無理やり20着着せ替え人形にされて・・・。」

麻桜「あたしやらされたもの。葵と小蒔に」

麻莉菜「うん、あたしも、亜里沙ちゃんや舞子ちゃんが家に来た時は、必ずやられる」

龍那「・・・・(汗)。うわっ。オレ、他の女の子達に性別バレてなくてよかった。

文化祭の時みたいに一着や二着ならともかく、そんなに度々じゃオレの身が持たない。

これからもバレないように気をつけよう。うん。」

麻桜「ばれないようにって、龍那…」

麻莉菜「(龍那に聞こえない様に、麻桜に小声で囁く)クリスマス前にバレるんじゃ

なかった?性別…」

龍那「・・・?!。ん、何か言ったか、二人とも。」

麻桜「別に…」

麻莉菜「う…うん。何も言ってないよ。龍那ちゃん」

龍那「そうなのか?。まあ、いいんだけどさ。・・・で、やっぱり女の子って大変だ。

男の方がよかったのになあ。(ハア)」

麻桜「まだ、言ってる…この子は…」

麻莉菜「これ以上、どうすればいいの?」

龍那「(二人の様子に気づかず)・・・ところでさ、最初の《京一の浮気に対する

対処方》からだいぶ脱線しちゃったんだけど、そろそろ次の話題にいくか?。それとも、

もっとこの話題に突っ込むか?二人とも。」

麻桜「次の話題を考えた方がいいと思うわ。精神的に疲れてきたから」

麻莉菜「うん、あたしも…」

龍那「んじゃ、またカンペ読んでもいいかな?。またロクデモナイ話題だったら、

無視すればいいしな。」

麻桜「そうね、そうしてちょうだい」

麻莉菜「何て書いてあるの?」

 

更に、第参部に続く。

マジで、このまま続いてもいいのだろうか?(汗)。

正しく、お先真っ暗ですねえ。

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