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**** 第124 ****   2014年11月16日(日)

スケールモデル2号機
スケールモデル       MD500Eを作る

ユニークなフォルムに愛着が湧く。スケール機にしてみたい人気の機体でもある。
メインローターブレードの枚数が5枚というのも作ってみたい理由。
実機感を出せるか楽しみでもある。
へりMD500E:エアロパートナーズ社のフォトギャラリーからお借りしました。
                             使用予定部品             (※:Walkera社)
受信機 RX2620V(※)
メインモーター(ブラシレス)   HP05S  
テールモーター(ブラシレス)   AP03
リニアサーボ  1.3g、1セル専用HK1300(中国製) 
スピードコントローラー(メイン)  XP-7A
スピードコントローラー(テール)  WK-WST-10A-L6(※) 
ギア  メイン:136Tor70T、ピニオン:16Tor10T
部品
目標         ①ローター部の実機感を出す。
②エアーフレームの作製に真空(吸引)成型を使ってみる。  
 


  10 テールローターブレードの組付け

  3 テールモーターの軸受と発  
 

(1)ボールベアリングとメタル軸の発熱比較
右写真のテールユニットのモーターをボールベアリング(以下ボール)の物とメタル軸受(以下メタル)の物で発熱温度を比較した。
発熱測定箇所は、モーターを保持するブラケットとローターとした。
測定には(下の※記事)の放射温度計を使用した。
a)経過時間後の発熱温度と回転速度(表1参照)
電圧設定はメタル、ボール共に同じにし時間は60秒を目処にした。
メタルの方が高温で、スティック3/4では30~50秒で60度以上になった。これはメタルの方が、回転速度が7~15%程度速いことから、それに伴う温度上昇とも考えられる。
ブラケットとローター表面の温度には殆ど差が見られない。
b)時間推移による発熱温度と回転速度の変化(グラフと表2参照)
温度上昇は放物線状にサチッていく。
同じ設定条件で測定してもボールの方が回転速度が遅く発熱温度も低い。これでは発熱温度の比較にならない。そこでボールの回転速度をメタルに概ね合わせて測定したのがグラフの朱色線で、ボールの方が発熱温度が低くなっている。
c)モーター選択
今後はボールベアリングモーターを使うことにする。
(※記事) 近接測温のため放射温度計を改造
超小型モーターの発熱温度を測定できる安価な測定器を探しているが見つけることが出来ていない。
今回思い切って、 放射温度計の検出部カバーを切除し、検出素子を露出させ、素子先端より1.5mmまでの金属カバーをつけて近接で測定できる形にして検証した。
温水の入った容器表面温度を容器との間隔を変えて測定(下表3の写真)し、温水内の棒状温度計との差を調べた。
下表3 に示すように間隔を3mm採れば実温との差10℃以内で目安ぐらいには使えそう。取り敢えず使ってみる

p2

p1
テールユニット


  3 テールモーターの軸受と発熱  
 

発熱温度の測定箇所
p2 p3 p4 p6
モーターブラケット(アルミ) 放射温度計を改造
カバー切除。先端の光導入部を取り外し、検出素子先端より1.5mmに金属カバー
ブラケット表面 アウターローター表面

p111
測定系:電源、タイマー、放射温度計、テスター(モニター)、テールユニット、機体、送信機、回転計

(表 1)  軸受の違いによる時間経過後の発熱温度と回転速度
軸受 測定部分 スティック回転位置 電圧(v) 経過時間 温度(℃) モーター回転速度(x10rpm) モーター回転速度の差(%)※
初期 経過時間後
ボールベアリング ブラケット 1/4 3.9 60s 27 37 1149
4.17 60s 27 36 1203
3/4 3.9 60s 27 52 2085
4.17 60s 29 60 2169
ロータ 1/4 3.9 60s 26 37 1140
4.17 60s 29 39 1200
3/4 3.9 60s 26 55 2097
4.17 60s 28 57 2160
メタル ブラケット 1/4 3.9 60s 27 43 1299 13
4.17 60s 28 51 1395 16
3/4 3.9 50s 27 77 2307 11
4.17 40s 28 61 2310 7
ロータ 1/4 3.9 60s 27 44 1314 15
4.17 60s 29 51 1420 18
3/4 3.9 40s 29 60 2274 8
4.17 30s 27 61 2304 7
※(((メタル)-(ボールベアリング))/(ボールベアリング)))*100


グラフ1
(表 2) 軸受の違いによる発熱温度と回転速度の推移
軸受-電圧(v)-スティック回転 経過時間
0s 10s 20s 30s 40s 50s 60s 70s 80s 90s 100s 110s 120s
①メタル-4v-2/4 26 33 44 50 60 60 66 66
②メタル-3.9v-2/4 25 30 39 46 52 57 61 63
ブラケット温度 ③ボール-4v-2/4 25 28 32 36 41 44 46 50 52 53 56 57 58
(℃) ④ボール-3.9v-2/4 26 28 30 33 37 41 44 46 47 49 52 52
⑤ボール-4v-2/4<※ 25 28 33 39 44 48 52 55 58 60 59 62 63
①メタル-4v-2/4 2151 2136 2097 2064 2061 2049 2016
②メタル-3.9v-2/4 2085 2076 2034 2010 2022 2022 2016
回転速度 ③ボール-4v-2/4 1959 1956 1941 1929 1914 1908 1902 1896 1887 1890 1883 1872
(x10rpm) ④ボール-3.9v-2/4 1977 1953 1941 1923 1920 1911 1911 1893 1893 1893 1890
⑤ボール-4v-2/4<※ 2150 2127 2103 2094 2067 2070 2055 2049 2043 2034 2028 2031
※:開始回転速度を①メタル4v-2/4の回転速度:21510rpmに概ね合わせて測定


(表 3) 放射温度計と棒状温度計の温水温度測定比較
  放射温度計と測定物との間隔(mm)
  p8 基準温度 温度計 1 2 3 4 6 8 10
90 棒状温度計 89 88 87 86 86 85 85
放射温度計 106e 90e 85 80 74 73 70
80 棒状温度計 80 80 79 78 77 77 76
放射温度計 85e 81e 75 70 67 64 64
70 棒状温度計 70 69 69 68 68 67 67
放射温度計 72e 70e 62 62 59 59 55
60 棒状温度計 60 60 60 60 59 59 59
放射温度計 63 60 55 52 50 50 49
50 棒状温度計 50 49 49 49 49 49 49
放射温度計 48 45 44 44 42 41 40
40 棒状温度計 40 40 40 40 40 40 40
放射温度計 38 37 37 36 35 34 35
  :エラー 室温:29℃


  11 ベンチテスト

次回(第125)に続く
機体としてのテストと、テスト中のテールブレードの回転速度、供給電圧等を観察できるか試す。